13号、その後。

トリエンナーレが終わり、2005年も終わってしまったが、まだ13号は横浜にいる。実は、現在交渉中の東京の保管先に置くためには、ビニールハウスを取り外さねばならないことがわかった。その作業のために、港湾局やはしけ組合の方にお願いして、1月まで係留を延長させていただいたのだ。(ちなみにトリエンナーレの会場ではなく、その近所。)
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設備・備品などは取り払ってしまったが、外観はおおむねそのまま残っている。ハウスも、まだ健在。
屋根がほとんど透明なので、場所が変わると船内からの景色も大胆に変わる。

で、昨日は久しぶりにボートピープルの5人+墨屋さんが集合。本格的に、この後どうするかについて議論。

「どうするか」というのは、すなわち、「このまま処分するか」、もしくは「プロジェクトを継続するか」ということ。普通に考えれば、「せっかくだしもうちょっと続ければ」となるのだろうが、係船料や維持費などのコスト、こまごまとしたメンテナンスや台風をはじめとした不測の事態への備えなどの手間をリアルに考えると、職業を別に持っている僕らにとってそれらを背負い込むのは相当の覚悟がいることなのだ。次の使われる機会があるかどうかもわからない状況で、想定してたより高額な係船料を払いつづけ、定期的にアクセスの悪い係留場所へ通わねばならない。もっともリスクの少ない手は、ここで一旦処分し、次の機会があれば再度イチから作り直すことなのではないか。

そんな議論を真剣に、みっちり数時間。そして、全員一致で下した結論は、「もうちょっと粘る」。

具体的には、今年の8月20日まで。昨年のこの日は、13号を買い取り、横浜まで連れてきた日である。ちょうど、丸一年。その日まで、僕らはどうにか13号を保有し、次の係留先を探し、協力者を募り、その間にできればイベント的に使われる機会を創り、さらにその先を目指していこうということになる。もし8月までに具体的な動きが起こらないようなら、そこで処分の判断を下さねばならない。おそらくその辺りが体力の限界だ。

確かに、リスクはある。だが、メンバーそれぞれの抱く想いは、それを上回っていると、じっくり話すなかで確かめられた。

おそらく、13号をある特定のサイトに置き、数年スパンの事業計画のなかで運用していくのは、まだどの場所においても時期尚早だ。僕たちの交渉のやり方の巧い下手にかかわらず、現時点では状況的にまだ機が熟していない。ここ数ヶ月に起こるとしても、数日から数週間のテンポラリーなイベント的な利用だろう。イベント的な使い方で、艀をイチから調達することは事実上無理だ。ならば、何かのきっかけがあればすぐに利用可能な状態を確保することに精力を尽くし、一度でも二度でも、トリエンナーレとは異なる文脈で都市の水辺に13号の出現する機会を創りあげることが、このプロジェクトの次の一手だ。

ということで、「Life on Board II-13号計画」は、トリエンナーレという華々しい第一期を終え、東京湾の某所に潜伏しながら次なる出会いを探していく地道な第2フェーズに移行します。

これまで多大なるご支援をいただいたみなさま、本当にありがとうございました。そして、まずは夏までの約半年、できるかぎり可能性を拡げるべく、活動を続けていくつもりです。もしこの素材に何かインスピレーションを感じる方がいらっしゃいましたら、ぜひ一緒に考えていきたいと思っています。また、「ウチの街のイベントに来てよ」とか「あそこだったら置かせてくれそう」といったお見合い情報も益々大歓迎です。みなさま、今後ともどうかよろしくお願いいたします!



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