水の張り替え

すっかり錆びて、茶色になってしまった箱の水の張り替え作業を、土日で行なう。

土曜日は藤田さんと、ポンプで水を抜き、錆びとりと錆び止めを塗って終了。
翌日曜日の夜も藤田さんと、打ち合わせに来ていた内沼くんと酒井さん、犬塚さんたちに手伝ってもらいながら、再度水を張る。やはり、奇麗な水があると心が和む。

マリンタワーから

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photo : KAMEMURA fumihiko

亀村さんたちが遊びに来てくれて、天気もいいのでマリンタワーから撮影。
ルック・デルーのコンテナとダニエル・ビュランのサーカスと一緒に収まった13号。

やや、地味でしょうか。

船の上で読書会

シュタイナーの「社会の未来」。

揺れる船の上で文字を追うのは、若干しんどい。

目的地不定、とりあえず出航。

お陰様で、横浜トリエンナーレ開幕!
やっと、スタートできました、というか、これからが本番とさらに心を引き締めて、
というか、これからどこへ行くのかよく分からないまま、とりあえずの出発。

まずは各種の申請や調整に奔走していただいた当局の方々、企画・制作を手伝ってくださった方々、芹沢さん、村田さんはじめ事務局スタッフの方々、これまでご尽力いただいたみなさまに大感謝。
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とりあえず一段落した、13号。これからの3ヶ月間、そしてトリエンナーレ終了後のまだ見ぬ展開へのスタートポイントとして、シンプルな気持ちのいい空間になったと思う。

「シンプルな気持ちのいい空間」、確かに、そうだ。だけど、それだけでは多少、むずがゆい。もう少しよくわからない、奇妙な期待感を秘めているようにも感じる。上の写真だけでは伝わりようがないが、この空間が丸ごと揺れている。建築の文法上、どうにも宙ぶらりんのわからなさもあるし、「何かが起こるかもしれないし、起こらないかもしれない」という寄る辺なさもある。また完全にはホワイトキューブに守られてはいない(終わった後はどうするのか?)という現実もある。

まだうまく説明できないのがもどかしいが、既に厳然と物質的に存在するにもかかわらず、何らかの意味に定まりきってはいない、という不安定さ加減が心地よい。潜勢力と現勢力、偶然性と必然性といったことに関係してくるのだろうか。

・・・存在と非存在、可感的なものと可知的なもの、語と事物、これら二つのあいだの境界線上に姿を現すのは、色を欠いた無の深淵ではなく、可能的なものという輝く間隙なのだ。可能的であるとは、措定も否定もしないということを意味する。しかし、「存在するのが存在しないより以上のではないもの(存在するともしないとも言えないもの)」は、潜勢力といったものをどのように自らのうちに保ち続けるのか?・・・(「バートルビー 偶然性について」ジョルジョ・アガンベン)

こうした問いかけに届いているとはいえないが、自分なりのやり方で「明日素敵なことが起こるだろう、さもなくば、起こらないだろう」ということをまるごと受け入れられるような何かを、ころがしはじめられたようには思っている。

のようなことを考えていたら、芹沢さんが、展覧会カタログに次のように書いていた。

・・・だから私もここ(山下ふ頭)にいると、入国手続きをせず、空港の乗り継ぎラウンジで時間をつぶしているような、奇妙な感覚に襲われる。この感覚は私にとって、けっして不快ではない。今までの場所から離れ、ここではないどこかへ移ろうとしているという予感。あらゆる帰属意識が希薄となり、軽い胸騒ぎを覚える。私はただ乗り継ぎ便を待ちつづけるが、この旅の最終目的地がどこなのか、自分でも知らない。・・・(「山下ふ頭乗り継ぎラウンジ」芹沢高志)

いいなぁ。
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ミクストメディア

まえに、岩本くんと作品キャプションの話をしてて、13号のマテリアルの表記をどうするか話していた。「艀、ビニールハウス、砂利、鉄箱、ソファ・・・」とか「鉄、ビニール、石、木材、水、植物・・・」、どのレベルで切るにしても冷静に考えれば考えるほど、冗談にしか聞こえない。

で、徹夜の作業明け、キャプションがついた。
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・・・ミクストメディア。

た、たしかに。

しかし、このトリエンナーレでミクストメディアじゃないもののほうが圧倒的に少ないんじゃないか、と心配したりもするのだが、まあそれは置いておいて、この違和感たっぷりの感覚には、とても大切なことが含まれているようにも思う。

それから、自分でも驚いたのだが、キャプションがついた途端に、13号の「作品性」がぐぐっと保証された感じがした。逆にいえば、生々しい事実関係が妙に嘘くさいものに霞んでしまう感覚。「13号計画」というのが、半ばフィクションの世界に片足を突っ込み、自作自演の閉じた活動に見えてこなくもない。このblogでも、まあ明示的に説明をしてきたわけでもないのだが、もう少しプロジェクト全体の広がり(その輪郭は曖昧で、計画なき計画といった不透明なものかもしれないが・・・どだい「漂流」を言語的な枠組みに正確にとらえられるわけもない)を会場でも感じてもらえるように微調整をしていく必要がありそうだ。

関係ないが、準備作業をしていると、会場内で土谷くんや車田さんとすれ違い、北條さんやDidierがふらりと訪れて・・・うーん、この懐かしい気分は、3年前の京島とほぼ同じだ。

ゆっくりと、島時間。

上屋では、深夜になっても制作の追い込みの喧噪が続く。

海上の13号では、まあここでも追い込みという面ではかなりの作業が残っているわけだが、なんというか心底深刻になりきれない呑気さがただよう。深夜2時すぎに到着した岩本くんいわく、「島のような時間」。海上と会場では、微妙に時間の流れ方が違う。明け方帰り際に様子を見に来てくれた村田さんも、すっかりくつろぎモード。

が、ゆっくりと作業しすぎてしまったせいか、結局もろもろが片づいたのは内覧会のオープンする直前。

作品の搬入。

朝、8時半。谷口さんに来て頂いて、13号の移動。
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上は、13号を会場に曳航し、接岸させているところ。
言い方を変えると、展覧会場への作品の搬入風景。・・・にしては、かなり風変わり。

ところで移動中。せっかくだから会場で作業中のひとたちにも観てもらいたいと思ったが、まあ予定時間を決められるわけでもなく、朝も早いことだししょうがないかと諦めていたら、Wolfgang Winter & Berthold Horbelt のパビリオンの脇に、ぽつんと人影が。
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あの頭に手ぬぐい巻いてるように見えるのは・・・た、高野さん。な、なんで朝から一人で海眺めてるんすか・・・。
じつは遠すぎて本当に高野さんかどうかは分からないのに、絶対にそうだと根拠なく確信。いろいろなアーティストの制作アシスタントをしている高野さん(こないだまではMatthew Barneyの作品のため金沢にいた)には、デメーテルで出会って以来、唐突にいろいろなところで再会しているのだが、たぶんそういう「人柄」なのだろう。こんなところに現れるのは、この人以外にはいない。遠くから無言で手を振り合って、妙な気分になる。

無事到着してからは、引き続き作業を進める。これまでは会場から離れてたので、人通りがあるのが嬉しい。WinterとHorbelt(じつは、初対面)のふたりがやってきて、「この箱は・・・水入れるの?」。ほかにも、同じことを言っていた人もいたので、僕以外にも水を入れたくなる感じのようだ。Didierともやっと再会。

颱風、ふたたび。

ふたたび台風が接近。
午後から夕方にかけて、台風本州に上陸のおそれ。ビニールハウスが壊れないか、心配な一日を過ごす。少なくとも、オープンまではどうにかもってほしいものだ(笑)。
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が、今回は逸れたようで、夕方には晴れ間がのぞく。
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4トンで18,000円

床に敷き詰める砂利、4トンで18,000円。しかも運送料込み。しかしこのプロジェクト、単位グラムあたりの価格が異常に安い。

・・・は、いいのだが、ビニールハウスを組んでしまったいま、ダンプで注ぎ込むわけにも行かず、人力でどうにかするしかない。延々と、砂利を運ぶ一日。
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塗ったり、拭いたり、くっつけたり。

引き続き、18、19、20日も、入れ替わりで山下埠頭で作業。
気づかないうちに、連休だったようだ。。。

デッキの塗装、ビニールハウスの掃除、鉄の溶接などなど。

13号の天井は、4m以上ある。はやく、足場を取って、その空間を見てみたい。

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古川くんに作ってもらった鉄の箱に、寝てみる。