UMIGOYA [うみごや]   ˆ

90 年代後半から葉山一色海岸に並ぶ海の家のひとつ。
海水浴客以外に、早朝のヨガや太極拳のワークショップやセーリングも楽しめる海の家。水辺と町のスキマに夏になるとリサイクルの竹や木材で建設され、秋になるともとの砂浜に戻る地元の人たちの憩いの場。子供からお年寄りまでがふらりと訪れる海小屋は、都市の水辺のコミュニティづくりケーススタディ。
BPA も毎年夏はここでミーティングを行っている。

運河ルネッサンス [うんが・るねっさんす]   ˆ

東京都港湾局による水面特区プロジェクト
既得権の無い民間の商業利用に有料にて水面占用許可を発行する規制緩和。現在、天王洲・品川浦、芝浦、勝どき朝霧運河の一部水面が対象水域となっている。

LOB [エルオービー]   ˆ

1. 初代LOB 。芝浦の運河にて2000 年から2001 年まで存在した水上ラウンジ。行政の指導により閉鎖を余儀なくされた。ボートピープル・アソシエイションの活動の原点。
2. ライフ・オン・ボードのこと(ライフ・オン・ボード参照)

LOBⅡ13 [エルオービーⅡ13 号]   ˆ

江東区の運河で買った尾竹型のバージ船を改修し、横浜トリエンナーレ2005に出展した作品。
屋根に農業用のビニールハウスをかけて、床は砂利、横浜市民から提供された古いソファをいくつかおいて、水上ラウンジとした。このなかでシンポジウムやライブペインティングなどがおこなわれた。
13 号はもとのオーナーによる名前。LOBⅡは芝浦の初代LOB からつけられた。

大川端リバーシティー [おおかわばた・りばーしてぃ]   ˆ

IHIの造船所跡地を超高層住宅街に再開発した日本のウォーターフロント高層住宅開発の草分け。タワーマンション街の金字塔である。こちらも三井不動産。芝浦とは約20年のタイムラグがある。

河岸 [かし]   ˆ

江戸時代、主に商業利用に使われた荷揚げ用船着場、兼、市場。河岸を中心に町が形成された。明治大正時代に河岸の整理統合により築地市場や旧神田市場などが整備された。整理されなかった酒問屋の河岸は現在の新川周辺にあったが、現在でも上方の酒造メーカーや醸造メーカーの東京支店が多い。
新川神社は、酒問屋の神様。

Kanda Islands [カンダ・アイランド]   ˆ

井の頭公園から支流を集めつつ流れてきた神田川は、三崎橋付近で本流と日本橋川に別れ、それぞれ隅田川をめざす。この3 つの流れに囲まれたエリアが“カンダ・アイランド”だ。住所で言えば、三崎町、日本橋、日本橋浜町、日本橋小舟町、日本橋小網町、日本橋蛎殻町などがあり、東京の町名としてはめずらしく潮っぽいのが特徴。
こうした河川や運河に囲まれている大小のアイランドは、東京にはじつは数多く存在する。例えば、月島、朝潮、浜離宮、そして芝浦アイランド。水辺から見た東京は、あたかも洋上に浮かぶアーキペラゴ(群島)のようでもある。

CANAL CRUISING MAP [キャナル・クルージング・マップ]   ˆ

ボートピープル・アソシエイションの2004 年からの活動のひとつの柱。水辺から見た都市をマッピングすることを目的につくられた。
2009 年現在、CANAL CRUISING MAP 品川2004 年度版とCANAL CRUISING MAP 中央・千代田 2005 年度版がある。
派生プロジェクトとして、キャナルクルージングマップ・ワークショップがある。またキャナルクルージングマップウェブ版構想があったが、東京湾の海辺・運河の情報を集約したポータルサイト「ウンガン!」の基礎となっている。

建築基準法 [けんちく・きじゅん・ほう]   ˆ

本来水面とはなんの縁もないが、浮体構造物に対して適用される法律。
建築物とは、建築基準法2 条1 項で、「土地に定着する工作物のうち、屋根及び柱若しくは壁を有するもの」と定義されるが、浮体構造物が護岸に3 か月以上係留されることも「土地に定着する」とみなされる可能性があり、さらに、設備を接続する場合、トレーラーハウスの扱いについて通達建設省住指発第170 号(平 成 9 年 3 月 3 1 日)による。
同様に、品川区の建築主事は、運河を都市計画法上の「市街化調整区域」であると判断した。
(2006 年12 月議事録)>都市計画法市街化調整区域

工場観賞クルーズ [こうじょう・かんしょう・くるーず]   ˆ

川崎京浜運河を中心に予約が取れないほどのブームとなっている。
京浜工業地帯は世界有数の巨大コンビナートが集積しており、クルーズ船から見るその光景は圧倒的である。新たな観光資源としての可能性を秘めている。

芝浦アイランド [しばうら・あいらんど]   ˆ

かつての初代LOBが密かに水上バーを営業していた船溜りがある元倉庫街。現在は三井不動産を筆頭とした共同事業体による島を丸ごと再開発した水辺の超高層住宅街区となっている。運河ルネッサンスの対象エリアであり、既得権のない新規のミニマリーナが設置され、お台場、豊洲を結ぶ定期航路船の桟橋も設置されている。

自由航行権 [じゆう・こうこう・けん]   ˆ

日本の河川や運河を船で航行する際に許可や事前申請は必要でしょうか。答えはNO です。例外として、漁場や海苔の養殖場、軍港、私有水域では入れない所がありますが、河川や運河における船舶の航行は原則自由です。河川・運河はある意味、道路と似ているといえます。日々、道路を歩いたり、もしくは自転車で通行するために誰かに届け出たり許可を取ったりしたことはありますか?答えはNO です。つまり、河川や運河といった水面は、本来誰もが自由に航行する権利が認められているのです。これは、東京のど真ん中であろうと地方の小さな漁港であろうと原則は同じです。≒水面の自由使用の原則

舟運 [しゅううん]   ˆ

船による運搬、交通全般のこと

首都高高架下水路 [しゅとこう・こうかした・すいろ]   ˆ

syutokou日本橋川に代表される光景。東京オリンピックに向けて突貫工事で首都高速を設置しなくてはならなかっため、公的空間である水路上に設置するのが最も効率的な手法であった。このような河川空間は世界的にもめずらしく、東京を代表する風景と思われる。高度経済成長期の記憶として産業遺産として尊重したい。
ちなみに首都高地中化事業費及び用地保障費は推定5000億といわれている。

新木場貯木場 [しんきば・ちょぼくじょう]   ˆ

地名のとおり木場=貯木場のこと。木場の埋め立てに伴い新木場に貯木場が移ったが、環境の変化に伴い現在は丸太よりは艀が浮かんでいる。対岸のオフィスビル群とは対照的な東京とは思えない景色が広がっている。
GoogleMap新木場クルーズ参照

2010年、東京都港湾局水面占用係と協議した結果、東京都歴史文化財団と共同事業で行う予定だったの貯木場内の見学クルーズは許可されなかった。

この協議の過程で、新木場12号地貯木場は管理団体が指定管理していることが判明したが、管理団体の名前や詳細は公開されていない。窓口も一般には公開していないと説明された。

東京都港湾管理条例によると、港長権限により貯木場をはじめとする港湾施設の立ち入りは認められることになっているが、都の文化行政をもってしても認められなかったことは、港の公共性を鑑みて問題である。

SYMPOSIUM ON BOARD [シンポジウム・オン・ボード]   ˆ

sympo横浜トリエンナーレ2005にておこなわれた船上シンポジウム。芹沢高志氏、関東地方整備局空港港湾部長などを迎え、その後のボートピープル・アソシエイションの活動に多大な影響をあたえた。

水上生活者 [すいじょう・せいかつしゃ]   ˆ

東京横浜の運河に艀を住居に転用し、僅かだが生息している。戦後、陸上に家をもてなかった貧困層が水上生活者であり、水上学校も存在していた。現在でもアジアの水辺には見ることができる。
欧米ではむしろ、別荘やホテルとしての価値が高く成熟した文化的コミュニティーが形成されている。

水面からの眺め [すいめん・から・の・ながめ]   ˆ

芹沢高志氏の「月面からの眺め」のパロディ。
芹沢氏をして、アポロ世代であるわれわれは当然のように地球は丸いと認識しているが、一方で水辺から見た都市すら想像できない社会に埋没している。

水面占用許可 [すいめん・せんゆう・きょか]   ˆ

公的空間である水面を一時的もしくは期間限定で使用を認める許可。
主に、工事用船舶や公的な係留物に適用される。

水面利用 [すいめん・りよう]   ˆ

BPA のミッション。いかに公的空間である水面を楽しく有効に使うかまだまだ未開拓の分野である。

水門・閘門 [すいもん・こうもん]   ˆ

東京の水辺に多く見られるインフラ。江戸が埋め立てにより形成された都市であるため、東側は本来ほとんどが水面スレスレの低地である。現在は巨大な堤防と水門により制御されているため、住民はそのような事実に鈍感になっている。江東区にはいくつかの閘門があり、荒川と隅田川の水位の差と、0メートル地帯の水位の差を解消している。

縦割行政 [たてわり・ぎょうせい]   ˆ

水辺では特に顕著となる。大きくは、土木界と建築界の乖離。細かくは港湾法、河川法、建築基準法、消防法、船舶安全法などの法規の管轄部署の境界など。
運河ルネッサンス規制緩和1号プロジェクトである、TYハーバーの水上レストランの過剰な法規制が有名。

テクノスケープ [てくの・すけーぷ]   ˆ

都市河川や港湾エリアに多く見られる景観。
首都高速ジャンクション、橋、工場、コンテナヤードガントリークレン火力発電所、水門、空港などの都市インフラや土木構築物の総称。
産業遺産という新しい価値感のもと、都市の新たな観光資源として注目されている。

都市からの脱出 [とし・からの・だっしゅつ]   ˆ

東京は世界でも有数の地震多発地帯に位置している。私たちは大地震の発生に備え、常にここから脱出することを前提として暮らしていくことを要求されている。
一方、私たちが暮らす都市社会は一見すると市民社会的自由を謳歌しているように見える。しかし、より深い洞察をしてみれば、固定化された価値観、慣習、社会システムはさまざまな形で私達の精神と肉体を束縛しており、この意味では現代都市社会は高度に洗練された奴隷制と見ることもできる。ここでも、常に脱出の瀬戸際に立たされているのである。
つまり、東京で暮らしていくためには、一人一人が万が一の事態に備えて精神的/物質的な脱出方法(Evacuation Method)を身につけておく必要がある。そしてある日、社会システムがコントロール不能に陥り、都市の機能が失われた時、私たちにとって最後の脱出口(Evacuation Point)は河川になる可能性が高い。

ナショナルアートパーク構想 [なしょなる・あーと・ぱーく・こうそう]   ˆ

横浜市が推進している、水面利用も含めた港湾エリアの既存施設をクリエイティブなソフトで転用していくプロジェクト。

日本橋レイヤー [にほんばし・れいやー]   ˆ

お江戸日本橋がかかる地点は、都市の交通網が複雑に重なりあった場所です。一番下から東京メトロ銀座線、日本橋川、国道1 号、首都高速都心環状線が通過しており、4 つの交通網レイヤーが重なっていることになります。しかし、そのどれもが別々に機能し、お互いが意識することはありません。
日本橋川を通過したことがある人は非常に少ないでしょう。大都市のど真ん中なのに、日本橋川の流れは雲の流れのようにゆっくりとしていて、水辺は静寂につつまれています。

バージビレッジ構想 [ばーじ・びれっじ・こうそう]   ˆ

bargevillegeバージ船の低稼働率を打開するために、有効活用案として打ち出された。
バージ船にそれぞれさまざまな機能をあたえ、それを集約して係留することにより小さな街のようなものをつくることを構想した。ヨーロッパなどでは船が住宅の代わりとなったり、劇場や博物館になる例は少なくないが、それらが集約している例は少ない。2009 年にロンドンでオープンした、クリス・ウェインライト氏によるエルミタージ・モーリングス(HERMITAGE MOORINGS)は教育をテーマにしたバージ船の集合とその係留施設の開発案件でバージビレッジ構想に非常に近い。

BPA [ビーピーエー]   ˆ

任意団体ボートピープル・アソシエイションの略称。
「ボートピープル」というベトナム戦争を想起させる名称はある年代の人々をして、ときに批判の的となる。
ボートピープル・アソシエイションがその名にボートピープルを冠したのは、水辺の利用方法において一般市民が締めだされている状況そのものを問題提起したいからであり、あるいは船からの視点をしらない人たちによる東京、横浜の都市開発を問題視しているためであり、あるいは、省庁のセクショナリズムがそのまま構造となってしまっている水辺に対する問題提起であり、批判は的外れである。

漂流 [ひょう・りゅう]   ˆ

2004年当時ボートピープル・アソシエイションの水辺での活動によって、あたらしい形の水辺利用が推進され、都市がもっと魅力的になると信じられていた。また同時期にさまざまな団体によって水辺や水上の新しい活用方法について様々な提案がなされ、近い将来実現されるとされていた。
しかし、予想だにしないさまざまな障壁が顕在化し、2009年現在着地点を見いだせていない。この活動のさまを「漂流」と表現しはじめたのは、社会の閉塞的な状況と無関係ではない。

不定期航路許可 [ふ・ていき・こうろ・きょか]   ˆ

定期航路以外の民間による商用利用で、年3 日以上の航行をする場合必要となる。
使用船舶の夜間係留場所の基準クリアがハードルとなる。

浮動産 [ふどうさん]   ˆ

ボートピープルアソシエイションがかかげる、水上の浮体構造物の有効性を示す造語。
水の上に浮いているという単純明快な事実が、自由に置いたり動かしたりできるということを指し示すことを再認識させるために生み出された。
例として、バージビレッジ構想がうちだされた。

船溜り [ふな・だまり]   ˆ

既得権のある、遊漁船、屋形船、漁船、作業船などが係留されている水域。
権利関係、合法性が極めて曖昧な水域。

不法係留 [ふほう・けいりゅう]   ˆ

既得権にまぎれて無許可の係留をしている船舶

FLOATING EMERGENCY PLATFORM [フローティング・エマージェンシー・プラットフォーム]   ˆ

fep2007 年に内閣府の都市再生モデル調査に選定された「京浜運河の既存ストック・バージ船の多目的利用に関する調査 —災害時のファーストエイドプラットフォームとしてのバージ船転用の可能性を中心に−」において、実証実験にてもちいられた船の名前。
LOBⅡ13 を改装した。

防災船着場 [ぼうさい・ふなつきば]   ˆ

昨今、地震時の道路寸断に対応出きる手段として水上輸送が注目されている現在都内の都市河川・運河に十数か所設置され主要な防災拠点として位置づけられている。東京の河川は潮汐の影響を受け最大2mの潮位差が発生するので、乗降や物資の積み下ろしには浮桟橋が必要である。しかし、日常は施錠されており利用率は極めて低いため、その存在すらも一般的には知られていないのが現状である。

防災+船+アート [ぼうさい・ふね・あーと]   ˆ

bousai-fune-art1. ボートピープル・アソシエイションが2007 年に防災をテーマにした作品をつくったとき、常に意識した標語。災害時だけではなく平時にうまくつかわれてこそ、災害時に有用であると考え、平時の有効利用もふくめた防災計画を意図した。
2. 災害時に救済される肉体と共に、よりどころをなにに求めるのかというテーマを表わす標語。
3. フローティング・エマージェンシー・プラットフォームにかかげられたフラッグ

掘割 [ほり・わり]   ˆ

人工的に掘削された内陸部運河のこと

水辺の既得権益 [みずべ・きとくけん]   ˆ

屋形船や漁船・遊魚船の船溜りなどが代表的な水辺の既得権
民間による公的空間である水面を新規に占有することは原則不可

水辺バージン [みずべ・ばーじん]   ˆ

1. 水辺を取り巻く環境・法規に対して面識がないさま。
現在の水面利用に関する法規の複雑さ故、彼( 女) らはその認識すら持つことができない。
2. 水辺に対して認識がない人に対する呼称。
特に水辺の開発を行う者が水辺バージンだと社会資本として魅力がないものが生まれる可能性が非常に高まる。

YOKOHAMA Canal Cruise [ヨコハマ・キャナル・クルーズ]   ˆ

BPA による横浜の水面利用プロジェクト。
平成20 年度、21 年度 横浜市先駆的芸術活動助成対象企画となる横浜の都市河川・港湾・京浜運河をボートにて散策。陸上からは決して見ることの出来ない港湾都市横浜の風景を発見・価値付けするプロジェクト。新たな観光資源とクルーズ価値の発掘を目指す。

LIFE ON BOARD [ライフ・オン・ボード]   ˆ

lobflagライフ・オン・ボードは、任意団体ボートピープル・アソシエイションが提唱する水辺の視点をもつための機会、行動、イベントなどの総称。
第一次[LIFE ON BOARD] 2002年に芝浦でこっそりと営業されていた船上ラウンジ「LOB」(エルオービーを参照)時代に、水辺でしか味わうことのない人と人の深いつながりの可能性を再発見し、その特別さを啓蒙する意味を込めてライフオンボードと言い始める。
第二次[LIFE ON BOARD] 2009年からはじめる新たなイベントの総称。バックトゥーザベーシック。
「都心に新しい水上経験を」をテーマに都市河川をリサーチ・クルーズする。

湾岸超高層住宅 [わんがん・ちょうこうそう・じゅうたく]   ˆ

かつて工業地域であったが、産業転換による工場の閉鎖・移転で売り出された敷地に計画された。先住民が皆無で、敷地も広大なため巨大な超高層が計画可能であった。わずか5,6年で湾岸風景と人工バランスを変えてしまった。