都市からの脱出

東京は世界でも有数の地震多発地帯に位置している。私たちは大地震の発生に備え、常にここから脱出することを前提として暮らしていくことを要求されている。
一方、私たちが暮らす都市社会は一見すると市民社会的自由を謳歌しているように見える。しかし、より深い洞察をしてみれば、固定化された価値観、慣習、社会システムはさまざまな形で私達の精神と肉体を束縛しており、この意味では現代都市社会は高度に洗練された奴隷制と見ることもできる。ここでも、常に脱出の瀬戸際に立たされているのである。
つまり、東京で暮らしていくためには、一人一人が万が一の事態に備えて精神的/物質的な脱出方法(Evacuation Method)を身につけておく必要がある。そしてある日、社会システムがコントロール不能に陥り、都市の機能が失われた時、私たちにとって最後の脱出口(Evacuation Point)は河川になる可能性が高い。