img011LOFT+ BARGE
港湾エリアの機能転換に伴い、世界的に80年代終盤より倉庫を店舗等にリノベーションした事例が見られ始めロフトカルチャーがブームとなった。横浜でもナショナルアートパーク構想の中で、老朽化した倉庫を耐震補強し、文化施設に転用した事例が数多く見られるようになり、上質な水辺空間を提供している。工業地帯では今でも現役の倉庫やサイロが稼働しており、今後改修したら面白そうなモノがまだまだ残っています。しかしながら、老朽化に伴い徐々に取り壊されており、今のうち記憶にとどめておくべきと思います。味わい深い倉庫やサイロを消えゆくバージ船とセットでご鑑賞ください。

img012工場+タンカー+原料ヤード
「工場萌え」ブームで、昨今すっかり市民権を得た工場観賞。ドイツでやアメリカでは工場を残したまま、公園や文化施設に転用し、貴重な地域資産となっています。地域に歴史の痕跡を残すだけでなく、収益のある良質な観光資源にもなっているようです。
実は身近であるはずの京浜工業地帯も、世界有数の巨大工業地帯であり世界に引けをとらない工場の宝庫なのです。これら工場の景観価値をもっと有効に使うべきだと思いませんか?重工業の衰退と共に滅びゆく工場。立派な「産業遺産」と思います。巨大タンカーと共に堪能ください。

img013ジャンクション+高架下水路
高度成長期に急ピッチで計画された首都高速。土地を買収する必要のない都市河川の上に作られてしまいました。一般的には日本橋川などの論争でご存知かと思いますが、「負の遺産」として扱われています。しかしながら、見ようによっては高度成長期の日本の歴史の一部であり、これも立派な「産業遺産」ではないかと思います。巨額の公的資金を導入して高架を外すなどという事でなく、世界的にもまれな、東京・横浜のこの景観価値を認識し、新たな価値基準により有効に使ってみることへの挑戦が必要なのではないでしょうか。ジャンクションの美しい造形とともに、高架下水路特有の空間を体感ください。

img014コンテナ+ガントレー
急速に発達したグローバリゼーション。コンテナシステムなしにはあり得なかったでしょう。世界の相当数のモノがこの四角い箱のサイズに規制され作られているのです。ご存知のとおり、横浜は日本最大の港湾都市です。現在の港湾はこのコンテナ需要により巨額な資金が動いています。港湾システムが世界標準に合わせられなくなった時、日本は経済競争からこぼれ落ちてゆくのです。年々巨大化し高速化するコンテナ船が着岸できる埠頭の整備と巨大ガントレーの整備が、今も着々と進められています。その巨大なパワーと美しいグラフィックを堪能ください。

img015船溜まり+船小屋+桟橋
旧東海道沿いの漁村の名残を今も残す「子安浜」。工業地帯の裏側に、首都高速高架下水路と共にひっそりと佇む光景は圧倒的である。東京ではすっかり整備されてしまった、混沌とした高密度な親水空間を見られるは今のうちです!まるでアートのような船小屋とともに鑑賞ください。
その他、コンテナ需要により急速に滅びつつあるバージ船の停泊所「新山下艀溜まり」も必見です。群生する錆びた鉄の塊が圧巻です。

img016造船ドック+造船所
ドックといえば、日本丸の展示してある1号ドック跡、ランドマークタワーの2号ドックが跡が有名ですが、横浜には今も稼働している造船ドックが多数残っています。しかしながら、港湾機能の転換により徐々にタワーマンションや大型ショッピングセンター、公園などへの建て替えにより消えてつつあります。昭和的風景である船溜まりの漁船修理用の小型造船所から港湾らしいダイナミックな貨物船や軍艦修理用の大型ドライドックまで現役の造船所を大型クレーンと共に鑑賞いただけます。ドック跡の有効利用アイデアを妄想しながらの鑑賞をお勧めします。

img017橋梁+護岸・水際建築 その他
ボートから眺める街の風景を大きく左右するコンテンツ。橋をくぐる度に、風景が切り替わってゆきます。橋に切り取られた風景はフレーミング効果により新しい発見をもたらしてくれます。また、普段目にすることのない橋の裏側は、工学に基づいた、美しいスチールワークが隠されています。橋の裏側は、アートや映像の実験的ステージになりうる可能性を秘めていると思います。
また、川の護岸からは数々の歴史の痕跡や法規制の理不尽さを垣間見ることができます。ボートからの視線は、驚くほど都市の骨格を明快に見せてくれることでしょう。

img018グラフィック・プロダクト
コンテナ、貨物船のカラフルなグラフィック。貯蔵タンクのナンバーサイン。その他港湾特有の見慣れないサインの数々。洋上での視認性を考慮したサインやグラフィックは、実に美しく機能的に描かれています。サインが示す意味が解ると、より港に親しみがわくでしょう。
また、港湾を行き来する業務船のデザインにも注目。これまた、陸上では見ることのできない昭和的無骨なデザインが溢れています。売るためのデザインではない、機能に即したデザインは新鮮な驚きをもたらしてくれます。隠れたグッドデザインを探し出してみてください。